100万人の心の緑化作戦
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名言紹介


【名句119】言志四録より
我既に天の物なれば、必ず天の役あり。
【意】 自分は自然界から生み出された一物であるから、必ず(自然の法則が支配するこの世界での)天職がある。
【解】  憲法第10条以下に「国民の権利と義務」を掲げ、この権利と義務を条件にして国民の自由と平等を保障しています。1人の自由の保障は他人の権利の制限であるから、権利義務と自由平等は表裏一体です。我々はこの憲法のもとで国民生活をしているからか、自分を中心として自分以外のものを対比して考える習慣がついてしまいました。
 こういう自己の捉え方を「人間界の自己中心論」といい、これに対して「自然界の一微粒子論」があります。
 人類が生まれたのは500万年前です。この500万年を1人1人の人間が、数十年の寿命の生死を繰り返すことにより人間種族が生き永らえてきました。この視点で捉えれば、明らかに我々は「自然界の一微粒子」です。
 般若心経は「色即是空 空即是色」を説きます。空は大自然、色は我が肉体です。「己の存在が解らず、迷いのままの一生でよいのか」と鋭く問いかけます。262文字のこのお経に「自然界の一微粒子論」の真髄が含まれているのです。


【名句120】言志四録 より
自ら利を専らにすれば、怨みを取るの道たるのみ。
【意】 利益の独占は、他人から怨みを買うだけである。
【解】  この言葉の前段に「利は天下公共の物なれば、何ぞ悪有らん」とあります。事業を通して社会貢献したお礼として頂くのが利益です。この利益に対して税金を納めます。利益が多ければ国家の税収入も増えます。このことは誰でも頭では理解できるのですが、利益の多い企業や個人に対して、ねたみ心が抜けきらない国民的な感情があります。
 家族の収入が少ない時には、稼ぎ手の親父は大切にされます。安定収入が当たり前となると、金を遣う立場の妻や子供達が我がままになり、親父への有難さは薄れてしまいます。
 税金も同じで、税収入の豊かな時代には、国民がねだり、政治家がばらまき、行政マンは予算を減らしません。頑張る親父も年を取るように、国民の平均年齢も高齢化してきました。かつての7人で1人の高齢者を養う時代から2人半で1人を養う時代となります。もう一度収入の少なかった時代を思い出して、国民の親父のような多額納税者に感謝し大切にすること、そして国民一人一人が我がまま家族の一員であることを深く反省し、気持ちを切替える必要があるでしょう。


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