100万人の心の緑化作戦
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名言紹介


【名句133】宋名臣言行録より
人生いずれの処にか相逢わざらん。
【意】 人生は、どこでどんな人に巡り合うのか分からない。
【解】  寇準は丁謂の人柄を好み登用しました。時が流れて宰相になっていた丁謂は、冤罪で失脚した恩師寇準を雷州に流します。今度は丁謂が失脚し、より遠い流刑地に向かうために寇準の居る雷州を通りました。寇準は蒸肉を届けさせ、門を閉じ会いませんでした。掲句はその時の民衆の言葉です。
 于武陵には「勧酒」という世の無常を詠った詩があります。その一節に「花発けば風雨多し、人生別離足る」とあります。花が開けばなぜか風雨が激しく、人も巡り会えばなぜか別離が近いです。この詩には井伏鱒二氏の「ハナニアラシノタトエモアルゾ、サヨナラダケガ人生ダ」の名訳があります。
 人間は一回限りの人生で様々な御縁を頂き、家族や友人になり、上司や恩師に恵まれます。この御縁を大切にして善縁に育てます。善縁に恵まれた人々の日々には幸せが多いものです。
 どのようにして縁を大切にするか。縁を頂いた方々の名前を唱え一日一回の感謝の祈りを捧げます。十年会わなくても御縁が続き、千年前の古人でも御縁を結び師匠とすることができます。これを「御縁礼拝幸福法」といいます。


【名句134】論語 より
席正さざれば、座せず。
【意】 乱れた席を正さなければ、座らなかった。
【解】  一般的に、礼とは人間社会を生きていく上での挨拶やマナーと考えがちです。孔子の説く礼もこの範疇です。しかし、もう少し大きな形で捉えたいものです。
 自己愛の気持ちから離れて自分を見直すと、大自然界の一微粒子ということが実感できます。すると一微粒子であるが故に、自然界の摂理に従って生かされていることが解り、感謝の念が芽生えます。感謝の念が湧くと自然に体が謙虚さを表現します。この大自然への感謝の表現が、礼儀作法の根元であると考えたいのです。勿論人間も感謝の対象に含まれますが、人間社会だけでの礼法と限定して考えたのでは勿体ないです。一人でいる時でも、天地自然を相手にした自己規律的な礼法を心掛けたいものです。このレベルで礼法を捉えると、礼の実践だけでかなりのスケールの人物になれます。
 例えば信号を待つ間でも、お日様から今日一日のエネルギーを頂いている気持ちで立つと元気が湧きますから、この時素直な気持ちでお礼の挨拶をします。すると天地の一微粒子である自分をお日様が応援してくれていたことが解るでしょう。


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