100万人の心の緑化作戦
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名言紹介


【名句175】言志四録より
教えは外より入り、工夫は内より出づ。
【意】 教わる知識は外より入るが、その知識を生活に役立て工夫することは、自分の内から考え出すものである。
【解】  酒作りには原料の米と水が大切ですが、仕込んだ後の杜氏の工夫次第で銘酒となります。どんなに高尚な知識も自分の生活に活かせなかったら何の値打ちもありません。
 先日、ドイツ旅行を試みました。ドイツは旅行の試験で力を入れた国であり、過去何回も訪問した場所でもありますから知識も豊富です。早速近くの書店でドイツの旅行記を2冊ほど買ってきました。トラベルの専門学校生が使う詳しい地図を傍らに置き旅行記を読み始めました。これが思いのほか楽しいのです。興に乗ってワインをグラスに満たせば、レストランにいる気分になります。移動時間はゼロですから、瞬く間に次なる訪問地に到着し、5都市の観光を満喫しても旅行費用は数千円という何とも格安で楽しい旅行でした。
 真の学問は学んだ者が学んだだけ幸せになるといいます。自ら学んだ旅行知識を日常生活に活かすことができ、幸せを感じた記念すべき一日でした。


【名句176】言志四録 より
威儀は人の観望する所、言語は人の信を取る所なり。
【意】 自己の立ち振舞いは人から観察され、言葉も人から評価され、人間としての信用を築く。
【解】  役者の評価は、立居振舞いとセリフで決まります。「言行は、立身の基なり」(資治通鑑)とありますが、我々の生活でも、日頃から立居振舞いの評価の高い人が、人々の理解協力を得て人生においてなすべきことができるのです。
 美男で代表される役者の世界も、青春ものを除いては意外と醜男が主役です。醜男が役者の世界で生きていくには、人知れない精進が隠されています。この精進から生まれる人間味が、美男役者の上をいくことになります。一般社会でも若い時から優秀で仕事のできる者が大成していません。なまじ能力があるが故に、若い時に修羅場の経験が少なく鍛えるチャンスを逃してしまうからでしょう。放蕩息子が遺産を喰いつぶすように、親から与えられた能力だけでは何時かは行き詰まります。
 「口唇に光りを放つ」といわれるような人は、日常生活が違います。見えている部分の生活は誰でも同じです。実は見えない部分の生活に大差があるのです。


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