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【名句011】宋名臣言行録より | |
【意】 | 言語や立ち振舞いに角が立つようなことをするべきでない。 |
【解】 |
圭角とは玉石のとがった部分であることから、言動に角があって円満でない性格のことをいっています。組織集団の中で一人の構成員として活躍するには、周りの関係者と協調できることが最低限のマナーです。どんなに高いロマンや才能を保持していても、同僚や上司と感情的に衝突したりするようでは、その人物も大したことはありません。 高いロマンを実現するためには、次元の低い事に一喜一憂し神経をすり減らしてはなりません。日々の生活リズムを格調の高いものにし、人物器量を貯え「圭角の取れた人物」になれば、活躍する時は必ず向うからやってくるはずです。 「怒りて容を変えず、喜びて節を失わざる」(三国志) 「小忍ばざれば、大謀を乱れる」(論語) |
【名句012】論語より | |
【意】 | 正道を歩むことを信条にして人に仕えれば、何処で誰に仕えようとも三度は退職させられる。 |
【解】 |
古くから「己の信条をもって人を責めるな」といわれています。一人の人間として年相応の自分の信条を持たなければなりませんが、信条はあくまでも自分に対してのものであって、相手を咎めるためのものではありません。このことをわきまえないと、独善的で柔軟性を失った自己信条になってしまいます。自分の意見が常に正しく、相手の意見が常に間違っているという保証は何処にも無いのです。 老子に「上善は水の如し」とあります。上善とは最高の善行のことです。水は柔軟で万物と争わず、絶えず低き所に流れる謙虚さがありながら、人々に恩恵も与えます。河の流れには早瀬と淀みがありますが、我々の仕事にも自分の意見が取入れられて早瀬のように順調な時もあれば、逆に一向に進まない淀みのような時もあります。自己中心の正義ばかりを振りかざすことなく、時には柔軟な心が必要なのです。 |
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